「同時に考えよう」で無意識の思考について私自身の経験について述べたのであるが、驚いたことにそういう仮説が実際にあって、実験も行われているらしい。
「Don't think too much, It's allright」(医学都市伝説)で紹介されている論文によると、
多くの判断要素のある事柄の選択については、無意識的思考が勝るという作業仮説から研究を行った。仮説は「集中なき熟考」と名付けられ、それを元に消費選択についての四つの実験が行われた。これらは実験室だけでなく、街角の商店でも行われ、複雑な判断要素のある商品購入の際には、意識を集中させた熟考によって、かえって悪い結果を得られることが確かめられた」。
だそうだ。この仮説が「都市伝説」なのかどうかよくわからない (^^;) が、
著者たちはこれらの結果から、どこに住み、どんな仕事をするかというような、多くの判断基準が錯綜する事柄について選択をする場合、それらの条件をいったん胸に納め、それに集中することなく「無意識下」で暖めておくことが、もっともよい決断結果が得る道だと主張している。
という主張は、私の感覚ととてもよくマッチする。判断基準から選択を行う思考の場合だけでなく、初めて見る数学の問題を解くとか、さらには全く新しいアイディアを思いつく、などといったような創造的な思考をも無意識下に行える、と私としては主張したいところであるが、実験で「創造的な思考を行えたか」検証するのは難しそうだ。
ご無沙汰しております、ヒルズで美味しいうどんを頂いた寺尾です。
無意識の思考については、私も前々から非常に興味をもっております。
これは将棋のプロが明示的に使いわけているようです。羽生氏は直感で
何通りか次々に解候補が無意識に浮かんでくるので、意識下どれが最適
か検算をしていると明言していますが、その他のプロの解説でも”直感的
には~ですが、よく考えてみると~”といったパターンの発言が多いです。
私もこれは、Shorなどの量子演算と類似性があるなと思っていました。
また映画BeautifulMindの中でも”オッペンハイマー博士は問題を解く前に
答えが分かる”という台詞がありますが、具体的な解答を考える前に”をっ
この問題は解けた!”という感触を得ることは、私や周辺(上司など)でも
あるとの認識を持っています。おそらく後回しにした問題の解が浮ぶとき
の仙石さんもこのような感覚があるのではないでしょうか。
Comment by 寺尾創 — 2006年4月19日 @ 08:51
人の「意識」は心の中心ではなく、脳の様々な活動のロガーに過ぎなかった!
唐突に何かを「ひらめく」という経験は誰しもあるだろう。
「ひらめき」が天から降ってくる、というのは考えにくいので、
意識はしていないもの何らかの思考が脳の中で行なわれ、
その思考の結果が意識にのぼったとき、
「ひらめく」と考えるのが自然だろう。
こ….
Comment by 仙石浩明の日記 — 2006年8月3日 @ 09:34