仙石浩明の日記

2008年4月7日

なぜ、「購入 VS 賃貸」 という比較がナンセンスなのか? hatena_b

分譲マンション (あるいは一戸建) を (ローンで) 購入するのと、 賃貸マンションを借りる (賃借) のと、どちらが得か? という比較の話をよく聞く。 大抵は、ケース・バイ・ケースで片付けてしまうか、 「購入派 VS 賃貸派」などと個人の価値観に帰着させてしまうことが 多いようである。 例えば、 「ローンも家賃も月々の支払いは似たようなものであるが、 購入の場合はローンを完済すれば資産になるのに対し、 借りる場合は家賃を永遠に払い続けなければならない。 一方、 購入の場合は地価が下がったり住環境の変化などのリスク要因もあるから、 購入が得とも限らない」等々...

本当に、ケース・バイ・ケースあるいは価値観の問題なのだろうか?

まず注意しておきたいのは、 「購入」と「賃借」は、対立概念ではないということ。 当たり前の話だが、 「購入」の反対は「売却」であり、 「賃借」の反対は「賃貸」である。 マンションを購入しても、 必ずしもそこに住まなければならないわけではない (税制などを考えれば住む方が得であるケースも多いが)。 購入するにしても借りるにしても、 どこかに「住む」はずであるから、 共通部分である「住む」は除外して比較を行なうべきであろう。

どうやって「住む」を除外したらよいか?

マンションを購入して (他者に賃貸するのではなく) 自らそこに住む場合、 自分自身に対して「賃貸」したと考えればよい。 つまり「賃借人」である自分が、「大家」である自分に家賃を払ってそこに住む、 と考えるわけである。 このように考えれば、 「自宅としてマンションを買う」という行為は、 「マンションを買って (自分自身に) 賃貸」という行為 (つまり不動産投資) と、 「マンションを賃借して住む」という行為に分解できる。

買う ⇒ 不動産投資 + (自分から)賃借して住む
借りる ⇒ (他人から)賃借して住む

このように考えれば、 「賃借して住む」の部分は両者に共通であるから除外して比較することができる。

つまり「買うか? 借りるか?」という比較は、
「不動産投資を行なうか? 行なわないか?」という比較になる。

4000万円の新築マンションを購入するとして、 頭金を800万円(購入価格の2割)、 残り3200万円を金利3%、 35年返済で借りるとした場合、 月々の返済額は12万3000円となる。 頭金800万円を加えた総返済額は約5970万円。 これに固定資産税、維持管理費等の支払いが約1700万円。 結局7670万円の支払いをして、マンションが自分の資産となるわけである。

ここで、 (自分自身に) 月額 12万3000円の家賃で賃貸すると考える。 もちろん家賃の額は任意に設定して構わないのであるが、 ここでは簡単化のため、 家賃をローンの月々の返済額と同額の 12万3000円に設定してみる。

4/19追記: 任意に設定して構わないといっても、 賃借人としての自分が「払ってもよい」と思える額であることが大前提である。 どーせ自分自身に払うのだからいくら高くても懐は痛まない、 などと考えてはいけない。 月々のローン返済額と同程度の家賃を払うくらいなら購入したほうがお得 (つまり 12万3000円以上だと払いたくない)、 と考える人が多数派であるようなので、 設定する家賃は月額 12万3000円を上限とすべきだろう。

すると、賃借人 (つまり自分) から払ってもらった家賃を、 そのままローンの支払いにあてることができて、 固定資産税と維持管理費等の支払いだけでマンションが自分の資産になるわけである。 つまり「大家」としての自分は、 頭金800万円と固定資産税と維持管理費等の1700万円の合計 2500万円だけで、 (35年後には) 4000万円のマンションを手にいれることができる。

おいしい話のように聞こえるだろうか?

もしこの話がおいしい話に聞こえるなら、 マンションは購入すべきという結論になるわけだが、 よく考えてみて欲しい。 まず、 35年後に 4000万円の価値をもっているかどうかは、 そのときのマンション相場次第である。

ここで考慮しなければならないのは、 「果たして地価が今後どのように変動していくか」である。 地価が毎年上昇し続ければマンションの資産価値も上がり続けるので問題ないが、 今の景気を考えると地価の上昇はしばらく期待できず 「地価はもう上がらない」という意見が多い。 正直そのあたりが誰にも明言できないところに 「買うか?借りるか?」の議論がいつの時代もされ、 結局「どっちなの?」に終始してしまうのである。
ここで地価が変動しないと仮定すると、35年後の資産価値は2510万円となる。

地価が変動しないと仮定すると、この話は 「頭金800万円と固定資産税と維持管理費等の1700万円の合計 2500万円で、 (35年後には) 2510万円の資産価値を持つマンションが手にはいる」 という話に変質してしまう。

おいしいと思えた話に影が差してこないだろうか?

とはいえ、 2510万円の資産価値を持つマンションが (35年後とはいえ) 手に入るのだし、 もしかしたら地価が上昇してマンション相場が大幅に値上がりするかも知れない。 先行きが見えない株に投資するよりは、 大化けするかもしれない「不動産」に投資したい、 と判断する人もいるかもしれない。

賃貸の場合は頭金800万円と税金等の1700万円も不要なので、 購入しなければ2500万円の現金資産が残り、 結局は地価が変動しなければどちらも同じなのである。

「結局は地価が変動しなければどちらも同じ」だから、 ケース・バイ・ケースあるいは価値観の問題ということなのだろうか?

実はそうはならない。

なぜなら、 「頭金800万円と固定資産税と維持管理費等の1700万円の合計 2500万円で、 (35年後には) 2510万円の資産価値を持つマンションが手にはいる」 という理解は間違っているからだ。

支払額が合計 2500万円と思った人は、 800万円を (例えば) 銀行に預けておけば、 (低金利の昨今とはいえ) 35年もたてばそれなりの利息がつくということを忘れている。 毎年払い続ける固定資産税と維持管理費等だって、 総額 1700万円も払うわけだから、 同じ金額を 35年間もかけて積み立てていけば 利息が加算されて 1700万円を大きく上回る額になる。

不動産投資を行なうか、行なわないか、という比較をするのであれば、 不動産投資を行なわない場合に 同じ元手 (総額 2500万円) を 他の投資先へ振り向けた時の収益を含めて考慮しなければ、 フェアな比較とは言えないだろう。 他への投資でどのくらいの利回りが期待できるかは投資先に依存するが、 ここでは簡単化のため、 (ローン金利と同率の) 3% の利回りが期待できると仮定してみる。

最初に 800万円を投資し、 1700万円を毎年均等に (つまり毎年 49万円ずつ) 追加投資して、 3% の利回りがあると仮定すると、 35年で 5214万円にもなる。

つまり、

新築価格が 4000万円のマンションを 35年ローンで買ってもいいのは、
ローン完済時に 5214万円以上で売却することが期待できる場合に限られる。

あるいは、(2/3 追記)
値上がりが期待できないのであれば、 自分自身に支払う家賃は月額 12万3000円ではなく、 月額 14万円ということになる。 なぜなら、家賃を 1万7000円増額することにより 年間 20万円を積み立てることができて、 値上がり期待分 1200万円を補填できるからである。
つまり、
「月々のローン返済額と同程度の家賃を払うくらいなら購入したほうがお得」 という考え方は、 ローン完済時に値上がりが期待できない (築35年のマンションを新築価格以上の値段で売却できるだろうか?) 状況下では正しくない。
一般的には、 値上がりどころか老朽化などの理由により 2510万円程度に値下がりしてしまうので、 「補填」すべき額は 2700万円にもなり、 「みなし」家賃は 15万8000円となる。

「土地神話」が崩れた今、 マンションを買うという行為は、 「投資」以外のなにものでもない。 そして、 「個人の投資は必ず余裕資金ですべき」という鉄則は なにも「株投資」の場合だけに当てはまるものではなく、 どんな投資についても当てはまる金言である。

結構な高金利で借金して得たお金で投資する人がいたらどう思うだろうか? 「借金して得たお金」というのは 「余裕資金」から最もかけ離れた資金と言えるだろう。 そんな投資はやめておけ、と誰しも思うのではなかろうか?

しかしながら多くの人が行なっている 「ローン組んでマンションを買う」という行為は、 「借金して得たお金で投資する」という行為となんら変わらないのである。

株に投資するなど夢にも思わないような堅実(?)な人が、 何の疑問も抱かずにローンを組んでマンション等を買ってしまうのが 不思議でならなかったのであるが、

土地の経済学
野口 悠紀雄 (著)

を読んでいたら次のような記述があって合点した。

企業は、いま一つのルートを通じて高地価から利益を得た。 それは、高い住宅を入手するため、 労働者が勤勉に働き、かつ、所得の多くを貯蓄したことである。 家計部門の高貯蓄は、マクロ的に見て、 投資主導型経済成長可能とした最大の要因であった。
土地の経済学 51ページから引用

「いつかは夢のマイホーム」という宣伝文句は、 労働者を勤勉に働かせ、 かつその稼ぎを消費ではなく貯蓄に向かわせるためのプロパガンダであったのだ。 「夢のマイホーム」を買おうとしなければ、 余裕資金が手元に残り、 それだけ早く労働の「くびき」から逃れること (つまり生活のために嫌々働くのではなく、自己実現のために働くこと) が できただろうに。

Filed under: 経済・投資・納税,自己啓発 — hiroaki_sengoku @ 08:30

88 Comments »

  1. 読んでて面白い。
    購入者は確かに感情的になっている。間違っていないと思っているし。
    因みに自分は賃貸派だけど、都心のマンションを買う程度は持っているけど、
    自由が欲しいと思っている。その部分は無視されているよね。
    あと、貸す側に廻るのは、かなりの資産家に限るよ。相続逃れだけ。

    Comment by toshi — 2012年8月20日 @ 00:09

  2. レンタカーか自家用車かの違いと同じだよね。月に数回程度ならレンタカーがいいのかな?

    だが家は毎日帰ろうが月一回だろうが同じ費用がかかる。

    どちらがコストが掛かるかは一目瞭然だが、お金や社会的信用、勇気がない人は現実から目を逸らしてしまっていて何だか可哀想。

    さらには相続逃れで大家やってるバカがどこにいるんだって話。

    Comment by toshibaka — 2012年9月27日 @ 19:52

  3. 違った角度からのご意見ありがとうございます。

    ただ、「レンタカー vs 自家用車」に喩えるなら、
    「ホテル vs 持ち家」のほうが適切でしょうね。

    「賃借 vs 持ち家」を喩えるなら、
    「リースカー vs 自家用車」じゃないかと…

    ちなみに私は 10年近くリースカーを利用しておりました。
    車も、所有するより借りるほうがイイですね。

    Comment by hiroaki_sengoku — 2012年9月27日 @ 20:15

  4. 「ホテル vs 持ち家」に喩えるなら、「タクシー vs 自家用車」のほうがより適切になってしまうのでやめた次第でございます。

    それよりも
    >車も、所有するより借りるほうがイイですね。
    この一言がいただけて何よりです。
    やはり賃貸が有利になるよう意図的に文章を書いておられたとのご返答に安心しました。
    どうもありがとうございました!

    ちなみにシミュレーションではなく、中古ですが実例を挙げますと私は購入した物件を貸す側に回ってしまった人間なのですが、7年前に600万円で購入した物件を相場の11万円で貸しております(このマンションは約30室が分譲貸しされ、最大の空室は1室が2ヶ月程度。2室以上の空室は7年間一度もありません)
    物件購入時20代前半のド素人でもこの程度の不動産運用結果です。誰にでも購入できる物件であり、競売物件ではありません。
    仙石様の35年間負けなしで3%の利回り運用という常識はずれなシミュレーションとの比較をしてみました。

    やっぱり、借りるより所有するほうがイイですね。

    Comment by toshibaka — 2012年9月28日 @ 11:29

  5. 「タクシー」は (車を)「借りる」わけじゃないので喩えとしては不適切でしょう、というのはともかく、ここで批判しているのは「投資の意識が無い購入」であって、toshibaka さまのような「投資目的の所有」は私も大賛成です。600万円の投資で 11万円/月のリターンというと年 22% もの高利回りですから、私だって投資します。要は「所有することによるリスク」を十分カバーできる利回りが期待できるなら、所有することになんら異議はありません。

    Comment by hiroaki_sengoku — 2012年9月28日 @ 13:50

  6. わざわざ何度もお返事ありがとうございます。

    「ホテル」が一般的に「宿泊による施設利用」であり「借りる」概念からは遠いので「タクシー乗車」が同程度の喩えで充分適切かなと思いますが、特に本題とは関係ありませんね、失礼しました。

    買う  ⇒  不動産投資 + (自分から)賃借して住む
    借りる  ⇒  (他人から)賃借して住む

    との前提でしたので「投資の意識が無い購入」をした一人の体験談としてコメントさせていただきました。
    ただ、4年以上前の記事ですし、仙石様のサイトで私が反対意見を主張し続けるのも滑稽ですのでこれで失礼いたします。

    これからも楽しく読ませて頂きます。

    Comment by toshibaka — 2012年9月28日 @ 14:59

  7. このエントリを書いてから 4年半になりますが、いまだコンスタントに沢山のアクセス頂いております。ありがたいことです (_O_)。

    頂いたコメントの中に、賃貸マンションだと品質が落ちるのでは?というご意見がありました。このエントリを書いた 4年前は引っ越すつもりが全くなかったので物件探しはしておらず、賃貸で品質の高い物件があるのかないのか実感できていなかったのですが、最近ちょっと物件探しをしてみたのでご報告します:

    2007年12月新築時の分譲価格が約5000万円(推測)、20階建ての 18階 3LDK 77平米の分譲賃貸 (つまり分譲マンションを購入した人が家主になって賃貸物件として貸し出す) 物件を見つけました。交通至便な立地(ターミナル駅から徒歩 4分) のためか、4年半後の現在でも相場があまり下落しておらず、中古価格が 4000万円以上にはなりそうな物件です。新築同様と言ってもいいほどキレイな内装(前の賃借人がセカンドハウス的に利用していた模様) で、家賃が 18万円/月(共益費や更新料など全て込々) だったこともあって、とても気に入りました。賃貸でも品質の高いマンションがある、ということを示す一つの実例と言えるのではないでしょうか。

    家主の側から見ると、仮に、頭金 1000万円、年 3% 固定金利で 35年元利均等返済のローンを組んでいたとすると、毎年 186万円の返済 (月額 15.5万円, 返済総額 7510万円) となるでしょう。これに固定資産税と維持管理費等で毎年 60万円程度の出費を想定すると合計 246万円ですが、月額 18万円の家賃収入では年 216万円にしかならず、毎年 30万円程度の赤字が出てしまいます。

    最初に 1000万円その後毎年 30万円を年 3% で積み立てると、35年で 4600万円にもなるので、もしローン完済時にマンションが 4600万円で売却できなければ、利回りが 3% を切ってしまいます (2050万円以下ならマイナス)。もし 3000万円でしか売却できないと想定しつつ 3% の利回りを得ようとするなら、みなし家賃は 20.3万円になります。18万円なら借り手にとってかなりお得と言えそうです。

    Comment by hiroaki_sengoku — 2012年11月9日 @ 00:58

  8. こんにちは
    全く関係ない記事を見ていて、面白そうな記事を見つけたのでコメントさせて頂きます。
    投資しているという意識が大切か否か・・・確かに、ローンを組んで定年まで払うのが当たり前みたいな常識があり、きっちりと投資という認識を持ってはいるのはとても面白く重要な視点に感じました。
    そして、利回りの話ですが、社会一般に、不動産投資が事業として成り立っておりますし、空室リスクや債券のような倒産リスク、インフレリスクもヘッジされるため、平均してみると良いリターンが期待できるのではないでしょうか?
    また、資産について、現在、年利3%もの利回りで回すとなると、かなりのハイリスク債券になると思います。また、預金のようなローリスクであっても、預金であれば間接的に、日本や国債への投資になりますので、インフレにはとても弱いと思います。
    ただ、私自身は、将来への投資を一括で今行ってするほどの自身がなく、不動産の知識が不足しています。また、自身で所有すると自由が大きく制限されてしまいますので避けたいと思っています。

    Comment by tritri — 2012年11月10日 @ 16:51

  9. 余裕資金が潤沢にあって、いろいろな物件を組み合わせて値下がりリスクを回避できるのであれば、平均 3% もあればリターンとして十分すぎると思うのですが、一点張りしかも借金したお金で投資するというのは、リスクとリターンのバランスが悪いように思います。
    銀行預金が好ましくないというのは同感ですが、いま一番ヘッジすべきなのはインフレリスクではなくて、国債バブル崩壊リスクでしょう。このバブルが崩壊したとき、まず多くの地方銀行が立ち行かなくなって、その次に何が起きるかが問題ですね。

    Comment by hiroaki_sengoku — 2012年11月11日 @ 16:58

  10. 返信ありがとうございます。
    確かに、バランスは悪くなりますね。いつも、平均で考えていましたので、その視点が抜けていました。
    私自身は、国債が破綻すると、インフレになると思いますので、不動産など現物資産が強いのではないかと思う所はあります。コモディティ系ETFなどの方が良いかもしれませんが・・・

    Comment by tritri — 2012年11月12日 @ 12:46

  11. とても興味深く読ませていただきました。
    とはいえこのテーマは、従来の経済学で財務的に語るのは、なかなか難しいのではないかと思います。
    机上の空論などとは決して思いませんが、やはり、所謂経済人と、生きている人間との間には大きな乖離がありますし、物の価値は金融的にのみ決まるわけではないですから、「価値」という部分にクローズアップした場合、人によって異論は噴出するところでしょう。

    「単純に金額だけを機械的に比べれば」と慎重に前書きすればいいのかもしれませんが、感情からくる価値や満足も語らないと、やはり偏った印象を与えてしまいますよね。
    (かといって、そうしないと「ナンセンス」というセンセーショナルなワードが生かせないわけですが)

    行動経済学的なアプローチをしてみると、また別の見方ができるかもしれませんね。
    資産の最大化と満足の最大化はイコールではありませんし、そこんとこの構造を深掘りしたエントリも、いつか読んでみたいです。

    余談ですが個人的には(いささか哲学的になってしまいますが)価値に迷い続ける人生が、いちばん損をしているような気がします。

    Comment by xanxades — 2012年11月12日 @ 20:12

  12. 不動産投資とマイホームは同じという点では同意できますが
    4000万円の物件と月額12万3000円の家賃の物件は
    そもそもグレードが違いすぎます
    4000万円の物件を月額12万3000円で賃貸する人はいません

    賃貸物件は不動産投資物件が割り当てられることとなります
    マイホーム物件とは質的に大きく異なります
    比較するのであれば、不動産投資物件と賃貸物件を比較するべきで
    しかも同じグレードでシミュレーションするべきです

    お得かどうかは、値段で決定されます
    賃貸がお得なエリア、売買がお得なエリアがそれぞれあり
    互いに得とはいい難いエリアがほとんどです
    非現実的なシミュレーションには意味がなく
    買う、借りるどっちが得という設問は根本的に誤りで
    値段のファクターが抜けているから、意味がありません

    そんな内容をブログに書いています

    Comment by 消費しないピノキオ — 2013年9月14日 @ 10:32

  13. 4000万円の物件を月額12万3000円で賃貸する (年利 3.7%) 人はあまりいないと私も思います。12万3000円の家賃を払うくらいなら 4000万円の物件を購入して月々 12万3000円のローン返済を選ぶ人が多数派であるようなので、このような比較は「ナンセンス」であるというのがこのエントリの趣旨なのですが… 比較しているのは私ではなく、購入か賃貸かを迷ってる人々ですよ?

    ちなみに、「マイホーム物件」も「分譲賃貸」として賃貸されています。私自身、新築時価格が 5000万円 (推測) の物件を購入者から賃借して住んでおりますし、いわゆる「ハイグレード賃貸」物件は、分譲マンションの一部を (購入者あるいは管理会社が) 賃貸しているケースが多いようです。

    Comment by hiroaki_sengoku — 2013年9月17日 @ 09:40

  14. 賃貸派と持家派のどっちが損か得かを計算してもほとんど意味がありません。
    要するに老後に困らないだけのお金が残せるかどうかでしょう。
    年金生活になってから10万の家賃が捻出できるだけの貯蓄があれば良いでしょうが、人生そんなに計算通りにはいかないでしょう。
    持家ならローンが終わっていれば、住居費はあまりいらないでしょうが、一生賃貸でいくならそれなりの貯蓄をしておかなければ、将来住むところがなくなる可能性もあります。
    いろんな計算をして賃貸が有利という結論を出したとしても、定年後に貯蓄がなければどうやって家賃を払うのでしょうか?
    それこそ机上の空論になりませんか?
    大家は、不動産を運用するだけで、賃借人から家賃という名の収入を得ることができるので、働かなくても左うちわで生活ができます。
    なんか昔の地主と小作人の関係に似ていませんか?
    みんな、小作人であるよりせめて自作農になりたいから、ローンを組んでも持家がほしいのでしょう。

    Comment by 注文住宅派 — 2014年3月22日 @ 23:58

  15. 「10万の家賃が捻出できるだけの貯蓄」があるかどうかすら計算通りにいかないのでしたら、どうしてローンが完済できるかどうかが計算通りに行くと思われるのでしょうか?

    賃貸なら計算違いが生じても、身の丈に合った安い家賃のところへ引越すことで軌道修正が可能ですが、買ってしまった家のローンを圧縮するのはなかなか困難ですよ? 身の丈に合わなくなった家を売ろうとしても、思った通りの値段で売れるとは限りませんからねぇ…

    Comment by hiroaki_sengoku — 2014年3月23日 @ 13:32

  16. 私の場合は、今年6月でローンが終了するので心配はないのですが、
    あまりにも無理なローンはどうかとは思います。
    ただ、個人的には大家に搾取されるのは嫌なのと親の土地があったので家を建てました。
    建物のローンも家賃程度でしたので、支払いに困ることはなかったのですが、
    ローンの場合は、支払わざるを得ないので、収入からローンを差し引いた額で
    生活するようになります。
    賃貸派の方の場合、家賃を差し引いて、なおかつ、老後の家賃も貯蓄しておく
    必要がありますが、計画的に貯蓄できる人はよいでしょうが、そのような人は少数派ではないでしょうか?
    それと、住宅ローンの場合は、本人が死亡した場合ローン残金がチャラになるので家族に家を残すことができます。

    Comment by 注文住宅派 — 2014年3月23日 @ 21:53

  17. 単に借金返せる自信があるかどうかでしょ
    莫大な借金背負ってマンションを購入して会社をある日首になったり、クビは免れてもボーナスカットや子会社出向で給与が下がってしまったり、昇進の見込みがなくなった場合にマンションを手放してもローンが700万残ったとかが一番悲惨
    順調に出世する自信があったり、最悪、ローンが払えなくてもマンションを売って親を頼って実家に引っ込むことができる人間は買えばよい。
    そうでない人間は買わない方がいい。リスクが大きい。

    Comment by あーちゃん — 2014年4月4日 @ 16:48

  18. 私がかつて住んでいたマンション(某政令指定都市)は新築時3000万円程度で売り出し。築10年以上経った今でも賃貸に出せば、15万円程度の家賃収入になります。

    4000万円の新築マンションと家賃12万3000円の物件を同レベルで比較するのって、試算の前提が、現実離れしていませんか?

    きちんとリサーチしての前提ならば納得できますが、本文を読む限り、失礼ですが、机上の空論としか思えません。

    さらに言えば、固定資産税と維持管理費で1700万円も支払えば、それなりの資産価値を保てるし、借入金の金利と手元資金の運用の金利を同じ3%置くのもナンセンス。今の住宅ローン金利は安くても0.7%くらいなのに対して、定期預金は0.05%の世界。

    前提をどう置くかは正解のない話ですが、こう、前提があやしいと、説得力がないですね。

    Comment by 隣人 — 2014年5月10日 @ 00:15

  19. ↑ 63番のコメントにも書きましたが、比較しているのは私ではなく、購入か賃貸かを迷ってる人々ですよ。

    資産価値を保てる場合ももちろんあると思いますが、借り手が見つからずに空き室になってしまうリスクもありますよね? 不動産投資というのは本来そういうものですが、投資しているという意識を持つことなく、家賃を払うより同額のローン返済のほうがいい、って考えてローンを組むのは問題ですよね?

    Comment by hiroaki_sengoku — 2014年5月10日 @ 21:50

  20. >賃貸なら計算違いが生じても、身の丈に合った安い家賃のところへ引越すことで軌道修正が可能ですが、買ってしまった家のローンを圧縮するのはなかなか困難ですよ?

    理論的にはそのとおりなのですが、はたして今まで家賃10万円以上のランクの
    賃貸住宅に住んでいた人が、家賃5万円円以下の文化住宅に引っ越して
    満足できるでしょうか?
    せっかく揃えたお気に入りの家具も処分して年金生活になってからの文化住宅での生活なんて考えられないという人のほうが多いのではないでしょうか?
    現在は小さいながらも大手ハウスメーカーのツーバイフォーの全館冷暖房、高気密高断熱住宅に住んでいますが、その満足度は非常に高いです。
    老後、賃貸住宅経営とかして別収入がある人以外は持家をもてるなら、そのほうが賃貸住まいよりも良いに決まってます。
    ライフプランに合わせて住み替えができるような金持ちなら、年金生活になっても新築や築浅の優良な賃貸住宅に住むことも可能でしょうが、普通の人にそのようなことができるとは思えません。
    せいぜい築30年の木造住宅くらいが関の山です。
    もちろん、賃貸派もいなければ、大家も困るのでしょうが。

    Comment by 注文住宅派 — 2014年5月25日 @ 16:14

  21. 持ち家(と言うより土地ですね)は自分より後の世代が住み続けるか否かによって資産としての意味合いが変ってくると思います。
    世代交代しても購入した家に住続ける前提で建物自体の資産価値は年々目減りしていきますから土地資産を所有するという見方をすれば家を購入する意味は無いわけではなく、また借金を購入した本人で支払い切る事が出来るのなら後の世代は家賃を支払う事も無くその分を投資や貯蓄に当てられますが賃貸ではそれが一生続くわけですから結局賃貸よりも購入したほうが得だという世間様の認識になっているのでしょう

    ですから家を購入、賃貸のどちらの優劣を決めるこの問いに私は意味は無く自身の生活方法と生活拠点を置く都道府県によって決めれば良い事ですしそれを購入する意味を考えるならば資産と見れば建物は負債以外の何物でもありませんし土地資産が唯一自前の住宅を購入する意味になるのだと思います

    これに違和感を覚えた方は範囲を広げ論点を増やし机上の空論と扱下ろしておられるのではと感じ議論のベクトルをずらしているのではと感じましたし購入するか賃貸かだけに注目すれば自ら進んで負債を抱える行為は馬鹿げていると言え、述べられている通りだと思います

    親、子、孫と世代を考慮に入れると購入するほうが家賃を払い続ける賃貸よりも良いでしょうがここでの論点は其処ではないのでそれもナンセンスですね

    Comment by 通りすがりの若造 — 2014年11月27日 @ 19:25

  22. 興味深く拝見しました。
    賃貸と分譲の住宅レベルを語るなら分譲賃貸に住めばいいわけで、ローンと賃貸を同価格として論理展開する仙石様の考察は的を射ているのだろうと思います。
    個人的には、現実を見るなら仙石様の仰る通り賃貸でいいと思いますが、
    結局、分譲を選ぶ人はステータスや満足感や夢を買っているわけで、現実とそこら辺を比較するという点でもナンセンスなんだろうなと感じました。
    夢を数値化している気がして、何だが夢のない話ですが。

    Comment by 通りすがり — 2014年11月30日 @ 00:33

  23. 利息を3%で計算されていますが、現在足下では、
    固定35年で1.6%程度(生命保険含む)のようです
    これで再計算したら結論も変わりますかね

    あと、上で指摘がありますが、賃貸物件と購入物件で、同じ物を購入するという条件でないと、腑に落ちない感じです
    質が落ちる物の方が安いと言ってるだけのように感じますが、どうなんでしょう

    いずれにしても、興味深い記事だと思いました

    Comment by 通りすがり — 2015年5月11日 @ 21:13

  24. 利率が変われば当然いろいろ変わってきます。

    ですが、利率が下がるということは当然インフレ率も下がるということです。将来の不動産価格の値上がりは (よほど立地が良くない限り) 期待できないでしょう。つまり、不動産投資としての難易度が上がってしまうので、ますます 「購入 VS 賃貸」という比較はナンセンスになります。つまり結論は変わりません。

    賃貸物件のほうが質が劣ると言っている人は、分譲賃貸の質を知らないのだと思います。不動産投資で損をしないためには、新築物件だけでなく、中古物件や分譲賃貸の相場も熟知すべきだと思うのですが、新築物件の価格だけで相場を知ったつもりになっている人が多いように感じられます。

    このエントリを書いてから 7年になりますが、生兵法で不動産投資をするのは危険であるとの思いは今も変わりません。よく知りもしないのに投資に手を出すよりは、まずは貯蓄することが重要という趣旨のエントリを書いてみました。ご参考まで:

    お金と自由 〜 なぜ貯められないのか?
    http://www.gcd.org/blog/2014/10/1083/

    Comment by hiroaki_sengoku — 2015年5月18日 @ 01:29

  25. 別キーワードで検索サイトから訪問したものですが、エントリ名に気を引かれて
    つい読み込んでしまいました。

    共通部分である「住む」を除外した方法ですが、前提条件が違いませんか?

    以下のようになると思うのですが・・・

    買う  ⇒  不動産投資 + (※無償で※自分から)賃借して住む
    借りる  ⇒  (※有償で※他人から)賃借して住む  

    74のコメントにあるように、不動産投資を借りて行うのか、自己資金で
    支払うのかという意図の文章と理解しました。

    不動産投資は借りてまで行うモノではないよ、自己資金があるなら投資
    してみてもいいけど、自己責任だからね~、という結論でしょうか?

    Comment by 通りすがり — 2015年5月21日 @ 13:46

  26. 不動産投資というのは家賃収入を期待して行うものですから、「不動産投資」には「誰かに有償で賃貸する」が含まれます。つまり、

     買う ⇒ 不動産投資(⊃自分に有償で賃貸する)+(有償で自分から)賃借して住む

    ということです。

    借金して (あるいは有り金はたいて) 投資することがいけないとは言いませんが、投資しているという自覚が必要ですね。余裕資金で (株式などに) 投資するより遙かにリスクが高い投資をしているという自覚があるか?という問題でしょう。

    自己資金があっても、資金の大半を一つの物件に集中投資するのは、余裕資金で投資することからはかけ離れていますよね? 一世一代の一発勝負に出たいというのであれば止めませんけれど、どれだけのリターンが期待できるのかきちんと計算すべきでしょう。全財産を賭けた一世一代の一発勝負の見返りが収支トントンとかでは、話になりません。

    Comment by hiroaki_sengoku — 2015年5月24日 @ 18:46

  27. 大変興味深く拝読しました。以下、感想のみです。

    「購入 vs 賃貸」を理屈で冷静に分析・分解する事で、こんなにも分かりやすくなるのかと思いました。「それでも購入はいいもんだ」という人も多数いると思いますが、それはなんとなくではなく、冷静に判断をしているか、が非常に重要ですね。
    つまり、誰でもお金の損をしたくはないと思っている、という大前提を置いたとして、

    1. 数字で比較をした上での分析 – どっちが得かを見る。
    2. その上で、仮に購入が損だったとしても、◯◯△△の理由で持ち家が良い、などその差分を冷静に価値として認められる。

    そういった場合は購入しても良いだろうし、そうでないなら賃貸にすべき、と思いました。
    なんとなく判断してしまっている、という点が思考の停止ですね。

    大前研一の著書「企業参謀」という本があるのですが、そこで述べられている事と、本質的には同じだと思い、大前研一の言っている事を当てはめるとこうゆう考えが出来るんだ、と大変勉強になりました。ありがとうございました。

    Comment by 虎と龍 — 2017年5月26日 @ 12:55

  28. 数値を並べてどうこうするまでもないこと。
    マンションの購入価格が、正しい市場価格である限りにおいて、購入したほうが賃借するよりも経済性が高いのは自明。
    公的な物や社宅類を除き、賃貸マンションはボランティアではなく基本的に利益を出すためにやっていることなので、必ず貸し手の利益が乗っている。
    貸し手も馬鹿ではないので、利益の出る家賃設定をする。
    さらに、税制が持家を優遇するように組まれているので、この面でも購入が有利に働く。

    では、賃貸のメリットとは何か? といえば、
    「住居移動の自由」
    これが、唯一にして最大の強力なメリットであり、このメリットを高い金を出して買っている。その自覚無くして、賃貸派を名乗るべきでない。
    賃貸派は「移動の自由」という部分に関して、コストを払った贅沢な生活をしていると自覚すべき。
    そのコストの代償として、家賃の高さ、内装のグレードの低さ、耐震性の低さ、などいずれかの部分で折り合いを付けなくてはいけない。
    話はとてもシンプルだ。

    Comment by HxN — 2017年7月17日 @ 20:36

  29. 「正しい価格」が分からないから投資は難しいのですよ。

    一般に地価はディスカウントキャッシュフローで算出される価格より高くなりがちなので、利益の出る家賃設定をしたくても、借り手がいなくて値下げせざるを得ないということがよく起こります。

    仮に「正しい価格」が分かったとしても、その値段で買えるとは限らないし、売れるとも限らないのが不動産です。流動性の高い有価証券に投資するほうが遥かに楽です。

    不動産投資をしなくて済むというのも、賃貸の大きなメリットと言えるでしょう。私も 30年以上にわたって様々な投資をしてますが、不動産だけは手を出していません。

    そもそも投資は、自分が一番得意な分野で勝負すべきものです。不動産投資が (想定通りにコトが運べば) リターンが大きいのは事実ですが、不動産を (即金で) 買う資金力があったとしても、不動産に投資しなければならないということはありません。投資対象は不動産だけではないのですから。

    税制優遇につられて購入すると損をするというのは、あらゆる分野に共通する普遍的な真実ですね。投資の基本は「人の行く裏に道あり花の山」です。税制などという誰もが知ってることに「花の山」があるはずがないのです。

    Comment by hiroaki_sengoku — 2017年7月21日 @ 03:02

  30. 面白い記事だなあと思ったけど10年前だし流石に世情もあってないですな。

    数か月前より2DK賃貸からの引越しを考えていましたが、先日新築戸建4000万の建売物件を購入しました。
    頭金1000万入れて毎月の払いは10万程度で駐車場付きの4LDK。
    大阪市内なので駐車場2万円くらいするし、周辺でこの値段の賃貸となると築20年の2DKか築30年の3DKか。
    3LDKの築年数新しい賃貸with駐車場となると15万くらいかかります。
    逆に築20年以上の2DKや30年の3DKマンションなら1000万前後で買えます。この場合マンションなので色々かかっちゃいますが。

    なおローン自体は低金利・優遇減税・11年目以降の繰り上げ返済を使って20年程度で完済し、固定資産税含む支払い総額5000万程度に収める予定です。
    皮算用に皮算用を重ねる形ですが、仮に30年後に2000万で売れたなら、30年間の住居費を3000万円で収めた事になります。
    売却価格が1000万であったとしても4000万。
    賃貸だと上手に住み替えを行っても30年でこの範囲で収めるのは難しいでしょうね。

    つまり購入の方が本来得のハズなんだけど、金利のせいでそうならなくなってるのだと思います。
    「家賃払うよりは得」とかいう営業トークを鵜呑みにして無計画に35年ローン組んでしまうことこそが間違いなのでしょう。
    実際上の皮算用も繰り上げ返済せずにだらだら支払いを続けていたら金利上昇のリスクに追いかけられることになりますし。
    実際この手のシミュレーション比較を見ると、必ず購入側は銀行に搾り取られる支払い方法で計算されている。
    実際色々シミュレーションした身からすると、3%の金利で35年固定金利繰り上げ返済なしなど正気の沙汰とは思えないです。
    比較するのに変動を使うわけにはいかないのも分かるが、その時点で賃貸優位になるような結果を誘導していると思いますよ。

    Comment by ゆっち — 2017年9月28日 @ 22:32

  31. 推敲がお粗末で非常に読みにくい文になってしまいました。「実際」多用し過ぎ・・・
    マンションVS戸建という違う軸の話も混じってしまっておりますし。反省。

    Comment by ゆっち — 2017年9月28日 @ 22:55

  32. もちろん、不動産は極めて個別性が高いので、投資価値がある物件もあるとは思います。

    ただ、4000万円の新築の建売住宅というと土地価格は 3000万円以下でしょうから、大阪市内でそんなに安い土地というと、本来はあまり住宅に適さない (新規に開拓された) 土地か、あるいはよほど狭い土地なのではないかと想像するのですが…?

    30年後には建物部分の価値はゼロでしょうから、果たして土地だけで 1000万円の値段がつくか微妙であるようにも思うのですが、どのあたりの土地か分からないことには何とも言えません。おおまかな住所や面積など、差し支えない範囲で教えて頂けると幸いです。

    「購入の方が本来得のハズなんだけど、金利のせいでそうならなくなってる」とおっしゃいますが、低金利になればなるほど一般に不動産の価格は上昇しますから、低金利だからローンを組むチャンスとは必ずしも言えません。

    つまり金利の安さを帳消しにするくらい物件価格が割高になりがちです。金利が正常なときに、その物件の本来の価格が果たしていくらなのか、調べてみないことには何とも言えません。

    大阪市内の新築建売戸建4LDK駐車場付というと、こんな感じですかね?

    プレサンス アージュ 神崎川三津屋南II
    阪急神戸線「神崎川」歩9分
    土地約28坪 延床面積113.40平米
    3690万円

    https://suumo.jp/jj/bukken/shosai/JJ012FD001/?ar=060&bs=020&nc=87001981&suit=nsuusbsp20121129001

    さいきん多いですよね~ この手の物件。

    Comment by hiroaki_sengoku — 2017年9月29日 @ 10:12

  33. こんにちは。
    ご多忙の中、返信ありがとうございます。

    私の購入した物件ですが、契約書を見る限りですと土地2300万、建屋1700万円という分け方のようです。
    ※ちなみに私の方から見ると逆に土地に3000万円も出せるのは極一握りではないか、といった感覚です。

    プレサンスのような複数分譲ではなく1棟販売で、空家のスクラップ&ビルド物件のようです。
    スペックは土地20坪・3階建て・床面積112平米くらい
    雰囲気や間取りはこちらの物が近いかな。
    https://suumo.jp/chukoikkodate/osaka/sc_osakashiasahi/nc_88257383/

    エリア的にはアバウトにしか言えず申し訳ないですが、こちらの坪単80万円台のエリアとなります。
    https://tochidai.info/osaka/osaka-higashisumiyoshi/
    私鉄駅まで2~3分、地下鉄駅まで5~6分。

    >低金利になればなるほど一般に不動産の価格は上昇しますから
    確かに現在大阪のマンション相場はよく騰がってるみたいです。
    主に東京からの投資資金が流入して来ているから盛大にバブルっているんだとか。
    戸建が多い地域はそんなでもないんですけど。
    しかし私が言いたいのは「低金利だから今すぐローン組め」ではなく、「金利を払っていると購入のメリットが失われて行くからなるべくキャッシュで購入するべき」です。
    そしてそれが叶わなくても、なるべく短期返済などでそれに近い状態に近づけるべきということです。

    Comment by ゆっち — 2017年10月2日 @ 20:11

  34. 書き込みながら色々計算をしてみたのですが
    ・物件をキャッシュで購入した場合、物件価格+諸費用+30年の固定資産税で4500万円と試算する
    ・同クラスの家を賃貸住みすれば月15万くらいはかかりそうなので自分に15万支払い、30年で5400万払う物とする
    ・売却時に土地価格のみの2000万円で売れるとする
    試算通りならば30年間で合計2900万の利益を得たと言える。年利回り1.5%相当。
    極端な話で土地価格が0円だとしても30年間で400万円、年13万円で年利0.3%
    まあ売却価格0円なら、最低限の修繕だけしてそのまま住み続けるんですけど。
    そういう選択も含めて、自宅購入は悪いもんじゃないと思いますよ。

    無論5000万の資金が手元にあるなら投資運用を云々という理屈も理解はしていますが、元本割れリスクなしの2%利回りってのが株式投資しか知らない自分にはちょっと思い当たらない。

    Comment by ゆっち — 2017年10月2日 @ 20:34

  35. ゆっちーさんの、コメントは持家にした私と意見が全く逆で興味深いですね。

    > ・同クラスの家を賃貸住みすれば月15万くらいはかかりそうなので自分に15万支払い、30年で5400万払う物とする

    30年後に2000万円で売れるなら、線形で家賃が計算できるとして、毎年2700円ずつ家賃を下がっていき、最終的にみなし家賃6.6万円の家に住むことになるのですが。5400万円払うという計算は過大です。

    私もやりましたが、出ていくお金に着目して、「購入の方が本来得」という結論を見出すシミュレーションは、どう頑張っても無理がありました。

    > 無論5000万の資金が手元にあるなら投資運用を云々という理屈も理解はしていますが、元本割れリスクなしの2%利回りってのが株式投資しか知らない自分にはちょっと思い当たらない。

    むしろ元本割れのリスクを背負い、FXにおけるロスカットのような心配もなく、超低金利の住宅ローンでレバレッジをかけた投資ができることが持家の最大のメリットではないかと思います。「5000万円の資金を手元に置いて株式投資に回し、低金利のローンで不動産にも投資する」というのがパワーカップルの資産運用の基本になりつつあるという点が、10年前と異なるのではないでしょうか。

    住宅ローン減税や長期優良住宅などの減税手段でキャッシュフローを良くして、ガンガン投資するギャンブラーには持ち家が適していると思います。

    Comment by phmpk — 2017年10月4日 @ 19:03

  36. 人の行く裏に道あり花の山、
    いずれを行くも散らぬ間に行け

    誰もが知ってる投資格言ですが、投資の大原則ですね。不動産投資で言えば、「土地に3000万円も出せるのは極一握り」だからこそ、投資する意味があるのです。

    phmpk さんのように、「5000万円の資金を手元に置いて株式投資に回す」人は多くは無いでしょうから、ローンの使い方としては有効かもしれませんね。

    価格は需要と供給で決まりますから、需要が多ければ売り手が有利になり、買い手に「うまみ」はありません。つまり、(ゆっちさんを始めとして) 多くの人が買えると思う物件に投資価値はありません。

    ローン金利が 3%以上だったころも、1%前後な昨今も、月々の支払額はあんまり変わらないってオカシイと思いませんか? 金利の高低にかかわらず、だいたい普通のサラリーマンが出してもいいと思う額に設定されているわけです。「多くの人が出せると思う」時は、すなわちその「多くの人」はカモってことです。

    たとえ「短期返済」したところで、元の物件価格が割高なのですから、カモになってしまうのは避けられません。買ってしまったものはどうにもなりませんが、今後は自分がカモになってないか常に考えるといいんじゃないでしょうか。

    # 「誰がカモかわからない人は、自分がカモなのだ」はバフェットの名言ですね。

    狭すぎる土地というのは、たとえ駅近という好立地であっても用途が限定されますから、そのぶん適正価格は下がるハズです。したがって東住吉区で 20坪の土地が 2300万円というのは割高だと思います (物件を見ていないので正確なところは分かりませんが)。いっぽう、同じ場所、同じ坪単価でも、50坪以上 (5000万円以上, 建物を含めれば 1億円くらい?) であれば、誰もが出せる額ではありませんから、投資する意味があるかもしれません。

    Comment by hiroaki_sengoku — 2017年10月5日 @ 11:39

  37. >phmpk 様

    そもそも論で新築戸建というだけで投資としてはNGですよね、多分。
    不動産投資などに明るくない私でもその辺はなんとなく理解していますし、そういう意味でこれを「人様にお勧めしうる優良投資物件」とはさすがに思っておりません。
    投資的な見方としてこういう考え方もあるのではないかという提示でした。

    経年劣化による家賃変化の試算をどうすればいいのか分からなかったので省いたのですが、家賃が恒常的に15万とは自分でも雑な計算してるなーとは思いました。
    なので仰るような線形変化を想定して、経年劣化で物件価格4500万→2000万、利回りは常時0.04%を維持するものとしますと
    30年間でおよそ4000万円の家賃支払いと、2000万円の土地資産が残るというシミュレーションでした。
    やはり購入の方が得に見えます。無論効率的な「投資運用と比較しての得」ではないですが。

    >仙石様
    私も土地価格2300万円は契約書を見た瞬間に「お宅のこの土地の仕入れ値は坪単8○万で総額1700万くらいだろ?(上記地価サイトに取引履歴あり)」とは思いました。
    なのでこの物件の地価は間違いなく割高です。
    とはいえ他にこれといった大きい投資もやっていないですし、(どうせ今後も何もしないならば)思い切って自宅購入するのは投資価値はある、という考えです。
    そういう意味ではご意見を伺った今でも後悔は全くないのですが、過去十数年のこの地域の新築&中古戸建価格はもうちょっと調べておきたかったなという思いは出て来ました。
    過去値にこだわっても仕方ないとは思いますけども。

    Comment by ゆっち — 2017年10月6日 @ 19:36

  38. ゆっちーさんの投資に関する考え方には同意できず、突っ込みどころはいろいろあるのですが、「10年前だし流石に世情もあってないですな」という点には、うなずける部分があるのです。前回のコメントでは、そのあたりをうまく伝えられませんでした。

    仙石さんのブログのこの記事は、私の指針にもなっていたのですが、時間が経って状況が変わると別の側面も見えてきました。記事の対象は、購入 VS 賃貸を比較しているサラリーマンですよね。

    > しかしながら多くの人が行なっている 「ローン組んでマンションを買う」という行為は、 「借金して得たお金で投資する」という行為となんら変わらないのである。

    まさしく、その通りだと思うのですが、大手企業に勤めるサラリーマンが住宅ローンで引っ張ってくる資金は、明らかに不動産開発業者に比べて有利な金利です。さらに、ローン残高の額面に応じた減税まで可能です。公示地価推移を見ると、上昇する・しない地域の完全な二極化が進んでおり、今後も局所的に地価が高騰するところが出てくる傾向は変わらないでしょう。投資のチャンスは、価格形成の歪みにあります。

    大手企業に勤めるパワーカップルがペアローンを組めば、5000万~1億の物件に投資することは難しくありません。大きなリスクと引き換えに、35年ローンでも金利は固定1.2%(変動0.6%)ほどで、月の支払いに窮するような額ではありません。ある程度稼ぐようになった私の考えは、「不動産のみ、サラリーマンは借金したお金で、大きなレバレッジをかけた投資が可能だから、ぜひ利用するべきだ」です。さらに付け加えるなら、「結婚というシステムを利用することで、1人では到底賄えない金額まで借金することが可能になる」というものです。価格形成にゆがみがあるのは、7000万円以上の物件あたりからでしょうか。

    仙石さんが記事を書かれたころと違う状況は、

    * ゼロに近い低金利

    * 土地価格推移の2極化

    * 若年層の世帯年収の2極化

    などです。結婚については、高収入な大手企業の人ほど、同じ収入帯の人たちと結婚するケースが増えているのではないかと思います。本題からは、まったく外れますが。

    Comment by phmpk — 2017年10月12日 @ 19:32

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