仙石浩明の日記

2009年8月18日

中学校の同窓会のデータベースを作ってみた

40歳前後になると同窓会に行きたくなる。 20歳代は自分自身に対して投資を行なう 10年間、 30歳代がそのリターンを得る 10年間とすれば、 自己投資の回収をほぼ終えて、 次の展開を考え始めるのが 40歳前後ということになろう。

27年ぶりに会う同窓生は、 30歳代に築いた人脈とは全くつながりがない人が多いわけで、 今までとは全く異なる展開を人生にもたらすかもしれない。 というわけで、中学校の同窓会の幹事になってみた。 正確に言うと、 (大阪の)中学校の同窓会の東京支部の幹事になることを、 中学校の恩師に頼まれたのであるが、 このチャンスを活かさない手はない。

私は中学校を 1982年に 34期生として卒業した。 1~61期の同窓生にどうやって年一度の総会に来てもらうかが、 幹事になった私の最初にして最大の課題。 我々の世代は、IT の視点から見ると過渡期で、 私より上の世代は、メールすらほとんど使いこなせないアナログ世代、 私より下の世代は、デジタルネイティブ世代。 上の世代は、総会通知に往復葉書 (復信は出欠連絡用) を使っていたが、 30年近くもたてば、多くの人が引越ししてしまっていて、 郵便が届かなくなるのは自明の理。 かといって下の世代はまだ 30歳代以下で、 同窓会なんかには興味がない。 勢い、同窓会の IT 化は我々の手に委ねられることになる。

まず IT 化の第一歩として、同窓会のデータベースを作ってみた。 データベースといっても、 名前とメールアドレス、 および総会への出欠とメッセージを登録できるだけの簡単なもの。 同窓会用のシステムなんて既存のものがいくらでもありそうだが、 機能が多すぎで、(ケータイ メールくらいしか使えない) 上の世代には取っつきにくそうなのと、 他人が作ったシステムの使い方を調べるより自分で作ってしまった方が早いので、 仕事の合間に計1日くらいで開発。

同窓生の大半に対して、既に連絡がつかなくなってしまっているので、 一人でも多くの同窓生に、 このデータベースへメールアドレスを登録してもらうところから始める他ない。 まずはメールアドレスが判明している同期に以下のようなメールを送ってみた。

メール本文中、 「%%NAME%%」 および 「%%DBURL%%」 は、 データベースに登録されているデータを使って、 それぞれ 「同窓生の名前」 と 「データベースへアクセスするためのURL (認証文字列を含む)」 に置き換えられる。 また、 「%%SCHOOL%%」 「%%ASSOC%%」 「%%ASSOCURL%%」 はそれぞれ、 「中学校の名称」、「同窓会の名称」、「同窓会ページの URL」 の伏字。

末尾に書いているように、 (PC でもケータイでも) 「同窓会ページの URL」へアクセスしてもらうことさえできれば、 (IT の知識に乏しくても) 容易にデータベースに新規登録してもらえるようなシステムを目指している (同窓生でない人が勝手に登録するのをどうやって防ぐかという問題は、 とりあえず脇へ置いておく)。 予備知識 (データベースの概念とか。もちろん DBMS とかの専門的な事じゃなくて、 サーバにデータを登録できるといったような単純な概念) が無くても、 同窓会ページの説明を読むだけで登録を行なえるようになることが望ましいが、 説明文が長すぎるとケータイで読みにくくなってしまうのが、 悩ましいところ。

%%NAME%% さま

%%SCHOOL%%で 3年D組だった仙石浩明です。ご無沙汰しております。

石田先生に依頼されたのをきっかけに、東京%%ASSOC%%の幹事をやっております。
「東京? 行く機会なんて滅多に無いよ!」と思われても、もうちょっと辛抱
して聞いてください。

東京%%ASSOC%%では、毎年11月に総会を開催しているのですが、昨年まで開催通知と
出欠連絡に往復葉書を使っていました。東京%%ASSOC%%の名簿には千人を超える
同窓生が登録されているのですが、その一人一人に往復葉書 (一枚 100円) を
出すわけで、総会開催費用のかなりの部分を郵送費が占めてしまう、という
笑えない事態になっていました。

すなわち、総会に参加した人に払って頂いた参加費のうち、少なくない部分が、
欠席者宛に送った往復葉書の費用に消えてしまうわけです。その結果、参加費を
高くせざるを得ず、高い参加費を敬遠して参加者が減ってしまう、という悪循環
が発生しかねない状況でした。本家大阪の%%ASSOC%%でも似たような状況が発生して
いるのかもしれませんね。

私は 10年ほど前に KLab(株) という IT ベンチャーの立ち上げに関わって以来、
KLab(株) の CTO (最高技術責任者) を勤めておりますが、東京%%ASSOC%%の窮状を
IT の力 (笑) で救えないかと柄でもないことを思い始めてしまい、総会の開催
通知と出欠連絡をインターネット経由で行なうシステムを作ってみました。

まあ、システムつーても大層なものではなく、データベースに同窓生のみなさん
の名前とメールアドレスを登録し、ついでに総会への出欠とかメッセージとかを
登録し、誰が総会に出るのかみんなが確認できて、「同期の○○さんが参加する
なら私も参加しよう」とかいう感じで参加者が増えてくれるといいな~といった
ものです。

以下の URL にアクセスすると、データベースに登録されている%%NAME%%
さんのデータを確認できます。万一誤りがありましたら修正してもらえると
幸いです。

%%DBURL%%

メッセージを入力する欄もありますので、何か書込んでもらえると嬉しいです。
もちろん、東京近郊にお住まいであれば、総会への参加も検討して頂き、
絶対参加できないというのでなければとりあえず「参加」にしておいて下さい。
変更はいつでも可能ですから。あ、ちなみに今年は 11/29(日) に開催されます。

「登録」ボタンを押したら、次にその下にある「総会参加予定者の一覧」を
クリックしてみてください。同窓生のみなさんが入力したメッセージを
読むことができます。

現時点では「東京」%%ASSOC%%のデータベースなのですが、別に「東京」限定では
なく、本家の大阪でも、そしてさらにはその他の地域でも、同窓会を開くのに
使えるんじゃないかと思います。「東京に行く機会なんて無いよ!」という
場合も、是非使ってみて頂ければ幸いです。

そして何かご要望があれば遠慮無く言ってください。こんな機能があればもっと
使えるのに、とかありましたら、いちおー CTO なんで、仕事の合間にどんどん
作ります。

このデータベースには「幹事フラグ」があって、各期の同窓生に対してメールを
送る機能もあります。実はこのメールもこの送信機能を使って送っています。
同窓生に呼び掛けたい場合は連絡して頂ければ「フラグ」を立てます。なお、
フラグが立っていてもデータベースに登録されているメールアドレスを参照する
ことはできません、あくまで送るだけです。

最後に、もし%%ASSOC%%の同窓生をご存じでしたら、新しい(東京)%%ASSOC%%ページ
%%ASSOCURL%% へアクセスしてデータベースに新規登録するよう
お伝え頂けませんか? このデータベースが同窓生みなさんの再会のきっかけと
なれば幸いです。

2010/7/1 追記

この同窓会データベースのソースコードが欲しい、 というご意見を頂いたので公開します。 同窓会を特定されてしまいそうな部分を削除し、 パスワードなどは伏せ字にしてあります。

alumni.tar.gz

とても簡易なモノですが、 同窓会システムを一から作ってみようとするかたの参考になれば幸いです。 逆に言うと、 同窓会システムを単に使いたいというかたにはお勧めしません。 もっと機能豊富なシステムが沢山あると思いますので。

Filed under: その他 — hiroaki_sengoku @ 09:26

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